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飲んでみました – 4年熟成のGARGERY23 Wheat 

2009年7月に発売以来2年半ほどが経過、ガージェリーファンの間でもすっかりお馴染みになった「GARGERY23 Wheat」。本格的な壜内熟成の商品であり、多くの皆さまから、熟成させたものを是非飲んでみたい・・・というご要望をいただきました。残念ながら、熟成品を商品として出荷することはいまだ遠い夢であり、皆さまのご要望にお応えできないのは心苦しい限りです。
しかし、品質管理用にはきちんと熟成させています。そして、この12月、現時点で最も長期間の熟成品である4年熟成品を飲んでみました! 発売2年半なのに、なぜ4年熟成品があるかって・・・? これは、正式発売に先立つ2007年、試醸品を壜詰したものなのです。賞味期限にあたる2010年11月の3年経過時にも飲んでいるのですが、今回は、さらに1年が経過した4年熟成品を飲んでみてのレポートです。

4年熟成G23W

GARGERY23の賞味期限表示は3年ですが・・・

壜詰や缶詰のビールには必ず賞味期限を表示しなくてはなりません。これはルールですから、GARGERY23にもきちんと賞味期限を表示しています。その賞味期限は3年です。商品発売時、様々な要因を加味して設定した3年という賞味期限ですが、当初から、おそらくもっと大丈夫だろうなと思っていました。昨年(2010年11月)、実際に3年経ったものを飲んでその感覚を確かめたのですが、今回(2011年12月)4年経ったものを飲み、「まだまだいけそう!」というさらなる自信を持つことができました。

まずは外観から

まずは上のタイトル写真をご覧ください。左側が2007年11月製造の4年熟成品、右側が現在出荷している2011年8月製造品で、いずれも静置しておいた壜からその半分程度を静かにグラスに注いだものです。通常のビールは、賞味期限の9か月も経つとかなりの酸化混濁が生じ、製造当初の輝きを失って曇ったような外観になります。これは酵母による濁りとは全く別のものです。ところが、このGARGERY23では、左側の4年熟成品でも、グラスの向こう側のキャビネットの取っ手等がきれいに透けて見えているのがお分かりいただけると思います。ビールの色は多少濃くなっていますが、少なくとも酸化混濁とは無縁の状態、壜内で生きている酵母がしっかりと働いてくれていることが分かります。

続いて香味をチェック

4年熟成G23W比較
続いて4年熟成品の香味をチェックします。上の写真の右側が静かに注いだ1杯目のグラス、左側は壜底に沈んだ酵母を巻き上げてから注いだ2杯目のグラスになります。背景のキャビネットの透け方で、双方の違いが分かっていただけると思います。

まず右側のグラスから飲んでみます。グラスを鼻先に持ってくると、やはり多少の酸化臭を感じます。しかし、そのレベルは通常の大手メーカー濾過ビールの3か月程度のものでしょうか(かなり主観的ですが・・・)。ヴァイツェンタイプ独特の香りも健在ですから、酸化臭が鼻につくような感じではありません。口に含むと、意外とすっきり。1-2年経過で飲んだ時は新しいものに比べてボディ感を感じたのですが、今回は思いのほか軽く感じました。長期熟成に伴う余計な香味が生じていることもなく、美味しく飲むことができます。

次に、左側の濁ったものを飲んでみます。こちらは酵母が入ってくることで口当たりがまろやかになります。その影響もあり、酸化臭の感じ方が1杯目のものよりも抑えられ、より美味しく飲むことができました。長期熟成することによって、新しいものよりも全体が丸く、柔らかくまとまったような印象です。長期熟成の効果をより感じられるのは、酵母を混ぜて飲んだ2杯目の方かもしれません。

あと10年楽しめます

4年熟成G23W単体
上の写真が今回試飲した「お宝」の2007年11月製造品のボトルです。王冠が正規のオレンジ色のものではなく、黒い王冠が使われているのが分かりますか? これ、発売2年前には正規の王冠はデザインすらできておらず、汎用品の王冠を打ったためなんです。
このお宝、当社の事務所にあと10本ほど残っています。1年に1本飲むとすると最後の1本を飲む時には14年熟成! はたしていかなる香味になるのか、ちょっとワクワクしてきます。まずは来年11月、5年熟成品を飲んでみます。

GARGERY23 BLACK の2年熟成品も

今回は、GARGERY23 BLACKの2年熟成品(これも試醸品です)も飲んでみました。BLACKはWheatに比べて香味、色共に濃いということもあり、2年熟成品と新しいものの差は、Wheatの場合よりもずっと小さなものでした。ということは、Wheat以上に熟成が効くということ!? まだまだ時間はかかりますが、こちらもより長期の熟成品を飲んでみるのが楽しみでなりません。

さて、2011年のガージェリー・ブログはこれにて終了です。2012年、ガージェリーはいよいよ10周年を迎えます。この区切りの年に向け、私も気を引き締めて頑張っていきたいと思います。

皆様、今年もたくさんのご愛飲ありがとうございました。
そして来年も、ガージェリーをよろしくお願いいたします。
良いお年をお迎えください。

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