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古代の酒器に思いを馳せて – リュトン誕生秘話

GARGERYのグラスは独特の形をしています。私たちはこのグラスを「リュトン(rhyton)」と呼んでいます。日本語では「角杯(かくはい/つのはい)」です。

リュトン
GARGERYは当初、樽詰ビールだけの発売でした。樽詰ビールにはお客様の目に触れるラベル、壜などがありません。普通のグラスに注がれてサーブされてしまうと、その時点でパッと見ただけでは何のビールだか分からなくなってしまうのです。
知名度の高い商品ならば問題ないのですが、何と言っても全くのゼロから立ち上げていく商品です。とにかく皆さんに覚えていただかないと始まらない。そのためのツールがこのグラスだったのです。

このグラス誕生の第一歩はこのデッサンです。「GARGERY」というブランド名が決まった後、当初からプロジェクトに参加していただいたデザイナーの方から提案されました。
リュトンデッサン
その場には7-8人のメンバーがいたと思うのですが、一瞬にして目を奪われ、「ヨシッ、これだ!」と、誰もがその場で思ったはずです。シンプルなデッサンですが、それくらいインパクトがあるデザインでした。
我々のビールに対する思いを理解していただいたからこそのデザインだったと思っています。本当に感謝です。

デザインのモチーフになった「角杯」は以下のように説明されています。

動物の角(つの)を利用した飲器。牛、水牛、犀、羊などのものが用いられた。ギリシアではリュトン[rhyton]と呼ばれる。ケルトでは、ホッホドルフの墓室から、9本の角杯が出土している。

ホッホドルフの角杯の写真です。こんな飲器で酒を飲む・・・古代の人々のロマンが伝わってくるようではありませんか。

ホッホドルフの角杯
飲器の元型とも言うべき角杯は、ビールの元型を追い求めるGARGERYにとって相通ずるところがある最適なアイテムだったのです。

さて、デザインのイメージは決まりましたが、これを実際のグラスにする過程が思った以上に大変な作業となったのです。

この辺りはまた改めて紹介します。お楽しみに。

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